旅行・バケーションでの使いすぎ:あと味の悪さなしに楽しむ方法
要点 - 「バケーション脳」は本物です。リラックスしたお祝いムードの場は、家なら効いていたはずの自制心を、そっと緩めます。 - 対策は水を差すことではありません。大きなことを前もって決めておいて、小さなことは気楽に楽しめるようにすることです。 - 出発前に自由に使えるお金の予算を決め、そのうえで1日あたりの枠を自分に与えましょう。 - 現金や1日ごとの封筒を使えば、ほかのすべてが軽く感じられるなかで、支出に実感がわきます。 - その場での大きめの贅沢には、短くひと呼吸を保ちましょう。「せっかくの旅行だから買っちゃえ」という衝動も、ほかの衝動と同じように薄れていきます。
素晴らしい旅行の1週間後、明細が届くころにやってくる、ある種の後悔があります。旅は最高でした。合計金額はそうでもありません。もしそれが見覚えのあるリズムなら、あなたは不注意なのではなく、人間なのです。そして旅行は、お金への握力を緩めるように、まるで設計されているようなもの。ここでの目標は、会計士のように旅をすることではありません。あとでお金のあと味に悩まされることなく楽しめるよう、段取りを整えることです。
なぜ「バケーション脳」は財布を緩めるのか
自制心は一定ではありません。状況によって曲がり、バケーションはそれを大きく曲げます。いつもの日常から離れ、お祝いムードで、「これくらいの贅沢はしてもいい」が背景で静かに流れている。これは、研究者が説明する自制心の緩みが起きる、ほぼ完璧なお膳立てです。目先の目標(この瞬間を楽しむ)が、より長い目で見た目標(予算を吹き飛ばさない)を上書きしてしまうのです。とくに、何にいくら使っているかをこまめに把握するのをやめたときに(Baumeister, 2002)。
その上、休暇にはしばしば、あなたが積極的に直そうとしている低調な気分の揺れがついてきます。良い気分になろうとしてその旅を予約したのですから。そしてそれこそが、予定外の「ごほうび」の買い物へと人を押しやる、まさにその状態なのです(Atalay & Meloy, 2011)。そこへ、なじみのない通貨、どこでもタッチ決済、「ここに来るのは一度きり」という物語が加われば、人が旅行で使いすぎることは驚きではありません。むしろ使いすぎない人がいることのほうが驚きです。
だからといって、あなたがお金に弱いわけではありません。環境が仕事の多くをこなしているということです。そして分別のある対応は、歯を食いしばることではなく、環境のほうを変えることです。
大きなことは、出発前に決める
いちばん確実な一手は、バケーションが判断を緩める「前」に、大切な支出の判断を済ませておくことです。前もって決めるのは、その場で決めるより頼りになります。誘惑が現れたときには、難しい判断はもう済んでいるからです(Hoch & Loewenstein, 1991)。
- 旅行の自由に使えるお金の予算を決める。 おみやげ、ちょっとしたごほうび、思いつきの体験のための「遊びのお金」を、一つの金額として、未来の自分がまだ発言権を持っている家で決めておきましょう。それ以外(航空券、宿泊)はもう支払い済み。ここが、人から逃げていく部分です。
- 1日あたりの枠に分ける。 自由に使えるお金の予算を日数で割ると、漠然とした「やりすぎないように」が、具体的な「今日はこれだけ使える」に変わります。それは気持ちも楽にしてくれます。枠の中なら、罪悪感なく使えるのです。
- 実感がわくようにする。 すべてが非接触で外国通貨だと、支出は軽くなり、軽い支出は多くなりがちです。できるところでは、1日分の現金の封筒を取り出すことで、摩擦が戻ります。現金で払うと使いすぎを抑えられる理由について、詳しくはそちらを。
贅沢には、短いひと呼吸を保つ
予算があっても、旅がおかしくなるのはその場での誘惑です。ふらりと入ったブティック、ホテルのフロントで勧められた小旅行、「次はいつ来られるか分からない」というアップグレード。そういうものには、日々の習慣を借りましょう。短く待つのです。「せっかくの旅行だから買っちゃえ」という高まりも、しょせんは衝動であり、衝動は高まっては薄れます。24時間ルールのようなもの、あるいは旅先なら1時間でも、たいていは欲しい気持ちが落ち着くには十分で、本物のハイライトと、つかの間の衝動とを見分けられるようになります。
そして、買い物が実は気分の用事になっていないか、気づきましょう。ある感情をつかまえておくために買っているなら、それは知っておく価値があります。ときには、欲しいのはモノではなく思い出のほうなのです。感情的な買い物をご覧ください。
旅で危ういのは、まさに「今」がいちばん大きく響き、いつものガードレールが下りている瞬間です。だから欲しい気持ちと買うことのあいだの小さなひと呼吸が、旅のあとのあなたを守ります。それこそ、ImpulseShield が保つように作られたただ一つのもの。静かに、あなたのスマホの中で、どこにいても。より広い習慣については、意識的な支出を、そして技法の一式は、家から旅先へとそのまま持ち越せます。
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参考文献
- Baumeister, R. F. (2002). Yielding to Temptation: Self-Control Failure, Impulsive Purchasing, and Consumer Behavior. Journal of Consumer Research, 28(4), 670–676. https://academic.oup.com/jcr/article/28/4/670/1785555
- Atalay, A. S., & Meloy, M. G. (2011). Retail Therapy: A Strategic Effort to Improve Mood. Psychology & Marketing, 28(6), 638–659. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/mar.20404
- Hoch, S. J., & Loewenstein, G. F. (1991). Time-Inconsistent Preferences and Consumer Self-Control. Journal of Consumer Research, 17(4), 492–507. https://academic.oup.com/jcr/article-abstract/17/4/492/1797243